リアル 完全なる首長竜の日

リアル 完全なる首長竜の日

どんなものを見ても驚いてはいけない

第9回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞した乾緑郎の小説「完全なる首長竜の日」を、佐藤健&綾瀬はるか主演、黒沢清監督で映画化。浩市と淳美は幼なじみで恋人同士だったが、淳美は1年前に自殺未遂で昏睡状態に陥り、いまも眠り続けていた。浩市は淳美を目覚めさせるため、「センシング」という最新医療技術を使って淳美の意識の中へ入り込み、彼女がなぜ自殺を図ったのかを探る。センシング中に出会った淳美は、浩市に「首長竜の絵を探してきてほしい」と頼み、浩市はその絵を探しながら淳美との対話を続ける。しかし、センシングを繰り返すうちに、浩市は見覚えのない少年の幻覚を見るようになり…。

原題:リアル 完全なる首長竜の日 / 製作:日本(2013年) / 日本公開日:2013年6月1日 / 上映時間:127分 / 製作会社:ツインズジャパン / 配給:東宝

★【スタッフ】
監督:黒沢清(関連作品:『トウキョウソナタ』)
脚本:黒沢清、田中幸子
撮影:芦澤明子
音楽:羽岡佳

★【キャスト】
佐藤健、綾瀬はるか、オダギリジョー、染谷将太、堀部圭亮、松重豊

【無料動画】

映画『リアル 完全なる首長竜の日』予告編

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★【感想・批評】

映画の無料動画で夢心地(2016年1月10日) 
予想外の映画でした。自殺未遂して意識がない恋人の意識にセンシングという技術で、潜入して恋人を救うというラブストーリーを根幹に、ホラーテイストを交えつつ最後はモンスターパニックものみたいになるという凄いダイナミックな転身を見せるのですから。黒沢映画としてこの何でもありな世界観を最大限に活かした非常に暴れまくりな一作。フィロソフィカル・ゾンビという記号のような表面だけの存在といい、設定の個性が濃すぎて、最高。
映画FUN (2016年1月18日) 
この作品はテキトーに流して見ていると何が何だかわからずに終わってしまう。観客側が読み解く必要性のある映画です。最近はこういう映画がめっきり減り、「考えなくても楽しめる」がまるで良い事のように語られます。そういう「考えなくても楽しめる」状態の人間こそ、劇中で出てきたフィロソフィカル・ゾンビみたいなものなのに。首長竜の登場とその行動の意味など考察すると非常に深い設定が見えてくる仕掛けがあるので考えて鑑賞すべきです。
BILIBILI (2016年3月19日) 
首長竜が海面より浮上する間際の、合成された波のうねりとその危うい不穏さに目を奪われる。画面上に次々と現れるCG表現の居心地の悪さにどこまでも自覚的な態度を崩さぬ黒沢清は、しかし、宙を浮遊するボールペンをつかまえてそのまま絵を描き始める二回のショットにおいてその安心感すらもあっけらかんと廃棄する度胸。綾瀬はるかの精神世界の無意識の境界を越える瞬間の移行の映像処理も完璧ではないか。映像だけでも称賛に値する。
OPENLOAD (2016年3月24日) 
「TV局企画の映画だからか、分かりやすい見せ場のために後半がジュラシックパークでした」なんていうアホな感想を言う人がいるのが悲しい。そこにこそこの映画の最大のドラマ的仕掛けがあるのに。ビジュアルばかりに目を釘付けになってはいけない、というのはこの監督の常套手段であり、必ず細部に異変があるというのは劇中でさえも語られている。つまり、観客さえもセンシングを体験させて試しているのだ。