アクト・オブ・キリング

インドネシアの大量虐殺を加害者視点で描いた衝撃のドキュメンタリー

1960年代インドネシアで行われた大量虐殺を加害者側の視点から描いたドキュメンタリー。60年代、秘密裏に100万人規模の大虐殺を行っていた実行者は、現在でも国民的英雄として暮らしている。その事実を取材していた米テキサス出身の映像作家ジョシュア・オッペンハイマー監督は、当局から被害者への接触を禁止されたことをきっかけに、取材対象を加害者側に切り替えた。映画製作に喜ぶ加害者は、オッペンハイマー監督の「カメラの前で自ら演じてみないか」という提案に応じ、意気揚々と過去の行為を再現していく。やがて、過去を演じることを通じて、加害者たちに変化が訪れる。

原題:The Act of Killing / 製作:デンマーク・ノルウェー・イギリス(2012年) / 日本公開日:2014年4月12日 / 上映時間:121分 / 製作会社:Final Cut for Real / 配給:トランスフォーマー

★【スタッフ】
監督:ジョシュア・オッペンハイマー
撮影:カルロス・マリアノ・アランゴ・デ・モンティス、ラース・スクリー
音楽:エーリン・オイエン・ビステル

★【キャスト】
アンワル・コンゴ、ヘルマン・コト、アディ・ズルカドリ、イブラヒム・シニク

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映画『アクト・オブ・キリング』予告編

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★【評価】
Rotten Tomatoes 96%

第86回アカデミー賞で長編ドキュメンタリー賞にノミネート。

★【感想・批評】
宇多丸:週刊映画時評 ムービーウォッチメン
 ↑映画を愛するラッパー宇多丸の痛快な映画評論。

映画の無料動画で夢心地(2016年1月10日) 
見ていて気持ちの良いものでは当然ない。ラストまではひたすら苦々しさと驚き。まだ世界には人が人を殺したことを嬉々として語る場所が数えきれないほどあるんだな、そして加害者は家族と幸せを享受して何一つ不自由なく平和に暮らすのだな…と鈍い絶望感をひたすら押し付けられる生々しさだった。しかし、これを対岸の火事として眺めていいのだろうか。この虐殺に当時の日本政府だって批判すらもせず、黙認だったのだから。私たちだって同じだ。
OPENLOAD (2016年1月18日) 
虐殺を実際に指揮、実行してきた老人たちのドキュメンタリー。正式な取材では、インドネシア軍部から妨害されたため、プロパガンダ的な映画を制作する前提で許可を取り、その映画撮影の合間で首謀者たちにインタビューを敢行し、まとめた過激な問題作だ。エンドロールの「匿名」の多さには本当にびっくりする。関わったスタッフたちの覚悟が伺える。この世にはパンドラの箱のような歴史が存在するのだ。映画がそれを切り開くのは意義深い。
DAILYMOTION (2016年5月11日) 
見ていて不快になる。けれども目を背けてはいけないものがここにはある。この作品はカメラの前で演じる事、それによる変化を追ったドキュメンタリーでもある。笑顔で話してた英雄譚が、ヒーローのはずの自分たちが、カメラを通すと残虐で醜い悪者に様変わりして変化している。それに対して頭をひねる彼らはなんと滑稽で、皮肉だろうか。世の中には自分が絶対に正しいと思って疑わない人がいる。でも、それは違う視点で見れば違ってくるものなのだ。