あん(2015)

樹木希林の演技が絶賛された名作

「萌の朱雀」で史上最年少でカンヌ国際映画祭新人監督賞を受賞、「殯の森」ではカンヌ国際映画祭グランプリを受賞した河瀬直美監督が、2014年に旭日小綬章を受章した名女優・樹木希林を主演に迎え、ドリアン助川の同名小説の映画化。あることがキッカケで刑務所暮しを経験し、どら焼き屋の雇われ店長として日々を過ごしていた千太郎。ある日、店で働くことを懇願する老女、徳江が現れ、彼女が作る粒あんの美味しさが評判を呼んで店は繁盛していく。しかし、徳江がかつてハンセン病を患っていたという噂が流れたことで客足が遠のいてしまい、千太郎は徳江を辞めさせなければならなくなる。おとなしく店を去った徳江だったが、彼女のことが気にかかる千太郎は、徳江と心を通わせていた近所の女子中学生ワカナとともに、徳江の足跡をたどる。

原題:あん / 製作:日本(2015年) / 日本公開日:2015年5月30日 / 上映時間:113分 / 製作会社:組画、COMME DES CINEMAS / 配給:エレファントハウス

★【スタッフ】
監督:河瀬直美
脚本:河瀬直美
撮影:穐山茂樹

★【キャスト】
樹木希林、永瀬正敏、内田伽羅、市原悦子、水野美紀、太賀、兼松若人

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映画『あん』予告編

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★【受賞】
第7回TAMA映画賞で最優秀男優賞と最優秀女優賞を受賞。
第40回報知映画賞で主演女優賞を受賞。

★【感想・批評】

映画フリー (2016年1月5日) 
「あんを炊いているときの私は、いつも小豆の言葉に耳を澄ませていました。それは、小豆が見てきた雨の日や晴れの日を想像することです。どんな風に吹かれて小豆がここまでやってきたのか、旅の話を聞いてあげること。そう、聞くんです。」この言葉が耳を離れない。まさに語り掛けるような映画だった。そして、いつのまにか人生を後押しされていた。心の底から感動できるとはこういう映画のことをいうのだろうか。不思議な満足感に満たされた。
STREAMIN (2016年1月14日) 
心揺さぶられる演技という褒め言葉を安易に使いたくないのに、この作品に関しては使わざるを得ない。いい演技で、いい脚本で、何よりもいい映画だった。監督がどうこうというべきなのかもしれないけれど、それを超えて、いい映画だった。序盤の樹木希林の「このお店で働けるのね」と涙をするシーン。この時点でその理由は不明なのだが、でもすでに何かただごとならぬものがあることを感じさせる。こんなにも俳優って凄いと思ったのは初だ。
BILIBILI (2016年1月17日) 
あらすじや前評判を調べずに観た本作ですが、とても感動しました。これはネタバレなしで観るのがベストですね。生きていくことをどう捉えるか、この映画から教えてもらいました。普段なら繋がらない3人の交流が素晴らしかった。ひとつひとつの会話やコミュニケーションの取り方がものすごく自然で素朴。全部アドリブなんじゃないかってぐらいの自然体。生きるために、この世界に生まれたとするならば、生きる意味は必ず見つけ出せますね。