百日紅 Miss HOKUSAI

葛飾北斎の娘を描いたアニメーション

江戸風俗研究家で文筆家や漫画家としても活躍した杉浦日向子の漫画代表作「百日紅」を、「カラフル」「河童のクゥと夏休み」の原恵一監督がアニメーション映画化。浮世絵師・葛飾北斎の娘で、同じく浮世絵師として活躍した女性・お栄が、父・北斎や妹、仲間たちとともに生きた姿を、江戸の町の四季を通して描く。江戸は下町の長屋に暮らす絵師の鉄蔵こと葛飾北斎とその娘、お栄。そして居候の善次郎。3人は書き損じが散らかった部屋を気にも留めず、日夜創作活動に励んでいた。そんな彼らのもとに鉄蔵のライバル歌川門下で若年ながら頭角を現す国直も出入りするようになる。「親父と娘。筆二本、箸四本あればどう転んでも食っていける」と豪語するお栄ではあったが、なにかと気持ちが揺れ動く難しい時期を迎えていた。

原題:百日紅 Miss HOKUSAI / 製作:日本(2015年) / 日本公開日:2015年5月9日 / 上映時間:90分 / 製作会社:Production I.G / 配給:東京テアトル

★【スタッフ】
監督:原恵一
脚本:丸尾みほ
音楽:富貴晴美、辻陽

★【キャスト(キャラクター)】
杏(お栄)、松重豊(葛飾北斎)、濱田岳(池田善次郎)、高良健吾(歌川国直)、美保純(こと)、清水詩音(お猶)、筒井道隆(岩窪初五郎)、麻生久美子(小夜衣)

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映画『百日紅 ~Miss HOKUSAI~』予告編

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★【受賞】
2015年のアヌシー国際アニメーション映画祭で長編部門・審査員賞を受賞。

★【感想・批評】

映画の無料動画で夢心地(2016年1月5日) 
天才絵師、葛飾北斎の娘「お栄」に焦点をあてたストーリー。絵がなかなか好きだったし、お栄のさばさばとした性格がかわいい。絵に憑く幽霊や妖怪なんかもでてきて、当時の文化や絵の背景、絵師それぞれの性格が観れて、いろいろ想像が刺激される。この独自の視点で芸術をとらえて、独創的なタッチとノリで描き切るテクニックはさすが原恵一監督である。日本での評価はイマイチだが、海外評価は非常に高い。やはり海外の方がアニメを見る目がある。
映画フリー (2016年1月15日) 
「クレヨンしんちゃん」でおなじみの原恵一監督の作品であり、過去作と似たような雰囲気を感じる。子ども向けには作っておらず、大人、とくに芸術の世界に生きてきた人間にこそ響くストーリーだろう。一般的に北斎は知っていても娘(お栄)が絵師として北斎と共に居た事を知っている人は少ない。エンドロールで映される『吉原格子先之図』の作者“葛飾応為”(映画の中では“葛飾酔女”)がお栄の画号である。歴史の影に生まれた女性を垣間見た。
CRUNCHYROLL (2016年4月5日) 
原作は杉浦日向子の漫画。かなり忠実なアニメ化でもあるが、何となくニュアンスが違うのが興味深い。原作の方が、より非モテ女としてのお栄さんの気持ちが出てる。逆に映画では、絵師としての葛飾応為の描写が明確になったのだと思う。そして絵師として、独自の生死感を持っていたことがこの物語の肝。ストーリー性が薄いなどという指摘もあるが、それは物語をセリフではなく絵で語るからであり、観客の絵に対する読解力が問われるのだろう。