さや侍

松本人志が挑んだ新天地は時代劇

お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志が、自身初の時代劇に挑む監督作第3作。刀を捨てた侍・野見勘十郎と、反発する娘たえの流浪の旅、脱藩した罪で捕らわれた勘十郎が、変わり者の殿様にくだされた、成功すれば無罪放免という“30日の業”に挑む姿を描くオリジナルストーリー。かつて松本が司会を務めたTV番組に出演したことのあるバーテンダーで、俳優経験皆無の素人・野見隆明を主演に抜てきした。

原題:さや侍 / 製作:日本(2011年) / 日本公開日:2011年6月11日 / 上映時間:103分 / 製作会社: / 配給:

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★【スタッフ】
監督:松本人志
脚本:松本人志
撮影:近藤龍人
音楽:清水靖晃

★【キャスト】
野見隆明、熊田聖亜、りょう、ROLLY、腹筋善之介、國村隼、清水柊馬、竹原ピストル、長谷川公彦、鳥木元博、吉中六、重村佳伸、安藤彰則

★【感想・批評】

●映画フリー
地位も財産もない、ただ逃げ回る刀を持たないお尋ね者、わが娘からですらも責め立てられるとは侍というには程遠く天地雲泥の差があり、それはまるでドブネズミのよう、だからこそのキャラ設定が面白い。逃げ場を無くし、回りからせきたてられ、冷たい視線の中、何度も切腹を申し渡され、くりかえしおこなう30日の業、そこに観えてくるものは、さぶーい笑いを、時に身の危険を冒しながらただただ真剣に体当たりしゆく、物言わぬドブネズミだ。
●映画FUN 
いろいろ言われると思いますが、でもこの映画を作る意味、生み出した価値は計り知れないと思います。人のドラマには深淵の葛藤が渦巻いているのですが、そこに向き合う姿勢がとくに実直。だからこその美しさが次第ににじみ出てくるようだ。最後の恩赦にも応えず、侍となって切腹しゆくその姿は、迫真の演技であり、悲愴の中に魅せた美しさ。感動がひしひしと伝わってきます。この監督の映画としての作家性は議論あるけど、私は無視できません。
●BILIBILI 
松本監督の親としての感情が滲み出た、感慨深い作品でした。親から子へのメッセージ。子から親へのメッセージ。まだ人の親ではない自分ですが、子供がおられる方ならより一層入り込めるんじゃないかと思います。こんな映画、間違いなく今まで無かったと思います。スマートな起承転結の流れ、完璧な映画だと思いました! もちろん人によって答えは違うでしょう。でもある人には突き刺さるのですから、それで十分なのだと思います。
●VIDEOEYNY
これは間違いなく特定に人にしか作れない唯一無二の魂がこもってました。そして、やはり松本監督。笑いとは素晴らしいものだと、改めて認識しました。自分が松本人志ファンだというのを差し引いても、めちゃくちゃ面白い映画でした。決して大好きとは言えないし、高過ぎるハードルを超えたかと言われたら、そうじゃないのだけど、切り捨ているのは惜しいです。武士としての道を貫いた主人公の姿は、監督としての思いとも重なるのかもしれない。