レミングスの夏

作家・竹吉優輔による青春ミステリー小説を映画化

原題:レミングスの夏
製作:日本(2017年)
日本公開日:2017年10月1日
上映時間:97分
製作会社:
配給:オムロ
製作費:
興行収入:

「襲名犯」で第59回江戸川乱歩賞を受賞した茨城県取手市在住の作家・竹吉優輔による青春ミステリー小説を五藤利弘監督のメガホンで映画化。是枝裕和監督の「奇跡」で兄の航基とともにダブル主演を務めた前田旺志郎が、単独初主演を飾った。茨城県の取手の街に、ハサミで小学生を切りつける「ハサミさん」が現れるという都市伝説がいつのまにか広がっていた。中学2年生のアキラやナギらは、6年前の小学2年生の夏に起こったある出来事によって奪われた、楽しかったあの日を取り戻すため、ネズミを意味する「レミング」から名付けた仲良しグループ「レミングス」とともに、大きな計画を実行に移す。

★【スタッフ】
監督:五藤利弘
脚本:五藤利弘
撮影:谷基彦
音楽:スネオヘアー

★【キャスト】
前田旺志郎、菅原麗央、平塚麗奈、瑚々、桃果、遠藤史人、モロ師岡、中村ゆり、スネオヘアー、田中要次、渡辺裕之、堰沢結衣、大桃美代子

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『レミングスの夏』予告編

『レミングスの夏』予告編


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★【感想・批評】

名無しさん(2017年11月2日) 
五藤監督の映画は映像を含めどれもホント好きになってしまう魅力があります。今回の新作も映画全体に流れている空気感が心地よい。五藤監督の真骨頂であるテクニックがあちらこちらでピカピカ輝いています。押しつけがましい作風は全くない。もともと五藤監督は、民放のテレビドキュメンタリー番組で構成作家として、またディレクターとして活躍してきたせいか、登場人物に感情移入しない人物描写や、アップを多用しない撮影は表現が控えめで、上手いです。クライマックスともいうべき花火の場面。きちんと送ることのできなかった被害者に三途の川を渡り切らせたい。そのことによって境界領域で浮遊する人々をこちらの岸に引き戻したい。そういう祈りに満ちた作品になった。この映画は原作を読んでからもう一度観ると印象が変わるはずだ。張り巡らされた伏線のある原作を読んだ後でないと、筋立てがわかりにくい部分もあるので評価が分かれるかもしれない。
名無しさん(2017年11月5日) 
長岡出身の五藤監督の代表作である「ゆめのかよいじ」と「モノクロームの少女」は、物語の構造としては怪談映画に近い作風だった。こちらの岸とあちらの岸の境界で強い想いを抱き続けて浮遊する者たちの物語だ。抒情派とも情念派ともいうべき五藤監督が江戸川乱歩賞作家である竹吉優輔氏のミステリー作品を映画化するという話を小耳に聞いた時には驚いた。どういう作品に仕上がるのか興味深かった。謎解きを進める刑事との心のせめぎあいはミステリー作品として重要な要素であり、想像力を掻き立てられるカット割りとともに誘引される展開を楽しめる。台詞を重視した演出と動きのあるカメラワークの組み合わせは落ち着いた雰囲気に対してスピード感を効果的に与えているように感じられた。