アルビノの木

白い鹿と人間のドラマ

数々の短編映画を手がける金子雅和監督の「すみれ人形」に続く長編第2作。農作物を荒らす害獣駆除会社で働くユクのもとに高額報酬の仕事の依頼が舞い込んだ。それはかつて鉱山として栄えた山あいの村で、「白鹿様」と呼ばれる鹿を秘密裏に撃つことだった。ユクは普通の鹿と異なるというだけで害のない動物を殺すことに多少の疑問を感じながらも、山に分け入っていく。山の集落で静かに暮らす人びとと出会い、山々や木々など圧倒的な自然に触れるユクの前に白い鹿が現れる。

原題:アルビノの木 / 製作:日本(2016年) / 日本公開日:2016年7月16日 / 上映時間:86分 / 製作会社: / 配給:マコトヤ

★【スタッフ】
監督:金子雅和
脚本:金子雅和、金子美由紀
撮影:金子雅和
音楽:石橋英子

★【キャスト】
松岡龍平、東加奈子、福地祐介、山田キヌヲ、長谷川初範、増田修一朗

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映画『アルビノの木』予告編

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★【感想・批評】

名無しさん(2016年8月3日) 
とにかく、日本の自然の吸い込まれるような美しさにはため息がでる。映像にこだわりを持つ監督の誠実さ、真摯さが、全体に伝わってきた。出てきた人間たちに感じた妙な感覚は「ズレ」とでも言おうか。たとえば主人公ユクは、会話のテンポが微妙に遅れる。それを「間」とみるか、演技の拙さとみるか。もし、ユクの躊躇や悩みを表現するためにあえてそうしているのならすごい。
名無しさん(2016年8月7日) 
白鹿様を付け狙うユクが、いつしか駆除の理由に迷い、森のなかで幻想に惑わされていくのではないかという危うさを期待していた。全体に、ゆるぎなき美しき自然と、揺らぎ惑う人間との対比。最後、結局ユクは利用されただけなのか?あの最後に現れたものは、過ちは繰り返すのだと言いたいのか?そんな余韻で幕を閉じるのは、ずるい。非常に丁寧で繊細で、かつ大胆な作品であり、そのまるで自然のような壮大で奥深さをたずさえた映画でした。